市川市が中核市に移行して、市民は幸せになるのか? その2

コロナ禍の中で、市川市村越祐民 前市長と一部の市議が「前のめり」に進めていた中核市移行。
負の遺産」にもなりかねない中核市移行を、拙速に決めていいのでしょうか。

船橋市柏市中核市なんだから、市川市だって!」という箔付のための移行だったら、意味がないですよね。

中核市に移行すること自体は、その市に新たな価値を生み出すものでもありません。
「住むなら、市川市じゃなく中核市船橋市だよね~」と、中核市であることを理由に居住地を選んだ船橋市民はいないでしょう。企業も然り。
利便性、ビジネス環境その他が市としての魅力。中核市かどうかは関係ありません。


中核市のメリット・デメリットについては、市川市のほうでまとめているでしょうから、ここでは保健衛生と福祉について検討します。

「N501Y」という変異株である新型コロナウイルス感染症が、現在、大阪府で猛威を振るっています。人の行き来がある以上、おそらく関西圏にとどまらず、広がっていく可能性が高いでしょう。

 

新型コロナウイルス感染症では、大阪府だけでなく、ほかの自治体も絡めた大きな対応が求められます。
その意味で、保健所の権限を千葉県から市川市に移譲して、メリットはあるのでしょうか。
むしろ、以下の2つの理由からデメリットのほうが大きいと考えます。

1 専門職の確保が厳しい

コロナ禍に限らず、公衆衛生を担当する医師などの専門職の確保が困難な状況だといわれてきました。
ほかにも保健師、栄養士、薬剤師、臨床検査技師といった職員を確保しなければならなりません。

2 財政負担が大きい

人件費に加え、施設やシステムなどのインフラ関係の費用、さらに保健所の運営の事業費を負担しなければなりません。

少子高齢化の日本で、市川市も例外なく人口が減っていくと予想されています。
それならば、保健所業務は近隣の市も含めた広い区域でやったほうが効率的ともいえます。

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市川市は、地方交付税が交付されない「不交付団体」です。

2020年度に不交付団体の数は前年度から10減ったのだそうです。「地域の企業業績の悪化による税収減などを背景」とのこと。

コロナ禍で市川市も税収が減るでしょうし、将来的には交付を受けることになるかもしれません。しかしそのときには、国の財政もかなり厳しいと考えられます(今もすでに厳しいので、「さらに」)。
中核市になって、財政が厳しくなったら国に頼ろう」などと推進派の政治家が思っているとしたら、当てが外れる可能性のほうが高いでしょう。